ホテルニューアワジグループ

関西では誰もが聞いたことのある「ホテルニュ～ア～ワ～ジ～♪」のフレーズで有名なホテルニューアワジ、どんな話が伺えるのか楽しみです。

ありがとうございます。昭和から平成を経て令和の現在まで、使い始めてからもう30年以上になるフレーズですが、おかげさまで今の若い方たちにも親しんでいただいています。特に関西では、観光業界やサービス業を志望して就職活動をされる方には、当社を真っ先に思いだしてもらえるという効果もあります。

ちなみに、CMは数年前にリニューアルされており、TVやインターネットでご覧いただければ嬉しいです。淡路島出身のモデル・女優さんをされている朝比奈彩さんにご出演いただき、現代的でリゾート感と透明感のあふれるCMになりました。

淡路島出身のモデルさんなんて、嬉しいですよね。過去のものも見返してみると、昭和・平成・令和と時代の流れを感じます。でも昔に比べるとホテルの数も増えましたよね？

1953年に水月荘という1軒の旅館から始まって、2023年時点では島外の観光地にある7つを含めて、合計18のホテルを運営し、従業員も1600名を超えるまでに成長しました。さらに、いまでも数年に1つずつのペースで増えています。

18もあるんですか！それにまだ増え続けてるって……そんなに作っていたら大変じゃないですか!?ホテルを建てるのにお金もかかるでしょうし……

そうですね。弊社のホテルは新しく建てたホテルは少なく、廃業してしまったホテルを経営者の方や地域の方からお声がけを頂きホテルをリニューアルすることで再生してまいりました。

それにしても、桃鉄みたいなハイペースで増やしていったら大変じゃないですか？何か理由があるんですか？

弊社はホテル・旅館業を通して、地域を元気にしたいと考えております。しかしホテルだけでできることは限られています。地域の方と一緒に地域の良さを伝えることで魅力に変わります。つまりホテルを中心とした地域の活性化が大切です。地域の灯りを消してはならないという経営者の想いもあって、買い取らせていただいたたホテルを再生させて、周辺地域を元気にするということを続けています。

ただ、建物の基本的な構造はそのままなので、リニューアルしても間取りを大きく変えることはできません。そこで、ホテルのある地域と建物自体の特徴を活かし、それぞれ独自のコンセプトを作ってリニューアルしていて、さまざまな個性のホテルが揃っています。

若い方からご家族連れ、シニアの方までとなるとニーズも幅広くなりますが、どこかのホテルがぴったり合うようになっていますし、同じお客様でも旅行の目的によってコンセプトの違うホテルに宿泊される方もいらっしゃいます。

昔（ウン十年前）のイメージとはずいぶん変わった感じがしますね！

一定の年齢以上の方からイメージされていた姿とはずいぶん変わったと思います。時代もどんどん変わっているので、社員の仕事のやり方や体制もかなり変わっていってますね。

休暇制度ひとつとっても、ホテル業界はなかなか連休が取れないということもありましたが、いま当社では少なくとも年に1回は4連休を取得するルールになっています。それくらいの連休がないと、観光業界にいるのに満足に観光もできないですから。

また、残業も多くなりがちな業界ですが、当社ではちゃんとしたルールの中での勤務体制になっています。昔から変わり、労働環境は良くなっていますね。

それと、当社ではマルチタスク化を推進しています。フロント業務だけでなく、レストランやお部屋の清掃など、ホテル運営に必要な全部の仕事を経験することで、お客様へのサービス品質があがります。例えば、レストランの給仕係にお客様から観光地についてご質問があったときに、「フロントでご案内しています」ではなく、その場ですぐに何でも答えることができたり。

確かに！楽しく食事をしながら「明日、どこいく？」っていう話をしていて、その場で観光地の案内をしてくれると嬉しいですね！

他にも、新しく3つのアカデミーが設立されました。まずその中のひとつ、キッチンアカデミーですが、昔はホテルの料理人というと先輩の背中を見て技を盗む、という文化みたいなものがありました。ただ、当社はかなりのペースでホテルが増えているので、そのやり方だと育成が追いつかないんですね。

そこで、現場を経験した料理人が調理の基礎を徹底的に教える場を作りました。実際のホテルの現場だと、若手に教えるのもお客様にお出しする料理を作りながらなので、なかなかスピードがあがりません。でもアカデミーでは付きっきりで教えることができるんです。

普通は調理場で包丁を持たせてもらえるまでにも時間がかかりますが、アカデミーではいきなり素材の下処理の練習をするなど、かなり実践的です。でもその下処理した素材も、各ホテルの調理場に使われるので、ホテルも下処理の作業がなくなって効率があがりますし、一石二鳥です。

このアカデミーはセントラルキッチン機能も兼ね備えていて、グループのホテルのスイーツなどは全てここで作られています。島内の近い距離にたくさんホテルがあり、配送も容易な当社ならではの仕組みですね。淡路島配属の調理希望の新入社員は、ほとんどがアカデミーに入ります。

現場経験者ということはベテランの料理人が教えてくれるんですよね！そんな人から仕事をしながら付きっきりで教えてもらえるなんて、なんてぜいたくなんでしょう！

そしてジュニアアカデミーですが、ここでは若手の現場リーダーの育成を行っています。当社では20代が中心となって現場の最前線に立ち、25歳から30歳くらいまでの社員が現場リーダーを務めています。そのリーダーを育成する場として、さまざまな教育を行っています。キャリアを積み、広げていくうえで必須の道ですね。

最後にシニアアカデミーですが、ここはホテルの支配人候補を育成しています。多岐にわたるホテル業務を理解し、全体を統括する能力を身につけるための、さらなる高等教育の場です。このシニアアカデミーがあるために、たくさんあるホテルのサービス品質がきちんと保たれているのです。短期間にホテルが増え続ける当社にとって、心臓部ともいえるところです。

なるほど。こういうアカデミーがあると、自分の成長やキャリア像も描きやすそうですね！ほんと、外からはなかなか見えないところですね！

同じ部署でも、ホテルが変わるとコンセプトや営業形態が違うので、仕事のやり方も全然違います。いろいろなホテルを回りながら経験を積んでいくと、いつまでも飽きないと思いますよ。
実際、私もいまは人事部ですがその前は支配人をしていました。ひとつのホテルを預かる支配人と、グループ全体の人事を預かる立場では、見えるものが全く違うのですごくいい経験になっています。

お客様のニーズも時代とともに変化します。100点をいただくには、常に120点を目指さないといけないんです。そのためには我々の「あり方・やり方」にも変化が必要です。実際にこの会社で働いてみると、時代のニーズに応えることを大事にしている会社だなと実感できますよ。

「老舗はいつも新しい」という言葉があります。老舗と言われるにはまだまだですが、いつまでも成長と変化を追い求め続ける会社でありたいと思います。

ありがとうございます！なんだかあのCMを見るときの目が変わっちゃいますね！これからどのような変化をしていくか楽しみです。もう自分へのごほうびは、グループのホテルのハシゴに決まりですね！